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空気人形
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川沿いの古びたアパート。ファミレスで働く冴えない中年男、秀雄(板尾創路)が優しく語りかけている相手は、空気人形"のぞみ"のラブドール(ペ・ドゥナ)。ある朝、その空気人形が心を持ってしまう。秀雄が仕事に出かけると、メイド服を着て外へ飛び出す空気人形。見るもの全てが美しく、驚きにあふれていた。やがてレンタルビデオ店に辿り着き、店員の純一(ARATA)とめぐり会う。その店で昼間のアルバイトを始めるようになった空気人形は、次第に純一に心惹かれていくのだが…。

空気人形(ダッチワイフ)を演じるペ・ドゥナがかわいいし予告編もほんわかしてたので
たまにはほんわか癒されたい~って思い仕事帰りに観にいきました。

心を持った空気人形、でも空っぽな代用品。
映画に出てくる人たちもどこか空虚感があり、空っぽ。

空き瓶もラムネのビンも都会の中の古びた街も空っぽ。


そんな風景、空っぽな人たちと出会っていく姿は良かったのに。。。
純一に惹かれていく空気人形"のぞみ"の行動もかわいいのに。。。

空気人形が空気抜けて純一が彼女の体に空気を入れる姿は官能的。。。。



後半*グロかった。(*あ、グロ耐久度はあります私



ほんわかな広告と予告編だけで観にいくとびっくり。
少し知識入れて行かないとダメだと反省。


でも、観終えてから時間経つほどあれこれ考えれていい感じ。

純一、お花を買ってきて枝だけ切り捨てて花の部分に針金?棒?を刺して行く姿・・・
彼って花の生死を楽しんでる感じに思えた。だから空気人形に空気を入れたり抜いたりプレイに
ゾクゾクしちゃってたのかな~って。



空気人形[URL]





老人が空気人形に教える詩。
この詩をカタコトで語る空気人形が切なかったです。
これよかったので覚書。

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生命は / 吉野 弘


生命は
自分自身で完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする

生命はすべて
そのなかに欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思えることさも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?

花が咲いている
すぐ近くまで
虻の姿をした他者が
光りをまとって飛んできている

私も あるとき
誰かのための虻だったろう

あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない



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あとねココのサイトに空気人形のお部屋のセットが載ってるのだけど好み。
by level5555 | 2009-10-01 22:30 | 7: Cinema


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